2級検定「面接官から観た受検者の傾向」について

勉強会のユタカです。

キャリアコンサルティング協議会より「面接官から観た受検者の傾向」という一文が掲載されましたね。

https://www.career-kentei.org/about/learninfo/
(過去問一覧表の中、第27回試験の「傾向」をクリックすると閲覧できます)

その記述内容は、この試験が求めていることについて非常に示唆に富んだものとなっています。

要約をしますと、


・ 入念に準備しているのはよいが、目の前の相談者がおざなりになっている

・ 準備してきた通りに面接を進めようとしている

・ 問題ありきで、相談者をそれにあてはめようとしている

・ ロールプレイで実際にやっていたことと口頭試問の回答に乖離がある

・ 準備してきたことに意識が向いている結果、相談者との関係性が深まらない

・ CCとしての望ましい態度をたんなるテクニックと解している

・ どこに意識して関係構築につながったのかを認識していない

・ 相談者に気づきを促すような応答ができていない

・ 自分の聞きたいことだけを聞き、相談者をそこにあてはめようとしている

・ 目標設定や方策は、あらかじめ用意してきた一般論や抽象論で、相談者の行動変容につながりそうにない


といったことです。

どれもあるあるなことばかりですが、ひと言で言うなら試験官の方たちにとって、「合格のみが目標で、そのためには手っ取り早く試験に合格するテクニックやノウハウを短期間に身につければよいという人が目に余るようになってきた」ということでしょう。

実はこのような話は、数回前の試験より多方面からかなり頻繁に聞こえてきていました。これは試験も回を重ね、傾向と対策が研究され、多くの受検生がそれを踏まえて受検するようになったことと無縁ではありません。

言うまでもないことですが、資格コレクターの人は別として、実用資格というものはそれが最終目的ではなく、目的を達成するための手段であるはずです。何かを行ったり実現したりするために資格を取得するという本来の目的を忘れ、資格取得じたいが行動の目的化してしまっているのでは意味がありません。

試験のガイダンスなどで必ずお話していることですが、勉強会ぽらりすでは合格するための学びは追求していきますが、ただたんに試験に合格しさえすればよいという立場では決してありません。

相談者も相談内容もみな一人一人異なります。聴き手である自分も常に変化しています。現実の相談場面では、あらかじめ用意したシナリオなど全く通用しません。

このようなことから、勉強会ぽらりすとしましては、毎回勉強会の内容をブラッシュアップしながら、試験で問われていることの本質を理解しつつ、実際の相談場面でも臨機応変に対応できる学びを目指しています。

一方、標準レベルのキャリアコンサルタントとして学ばれてきた方が、いきなり2級試験で求められていることを習得することは容易なことではありません。音楽や武道の初学者が基本練習や型から入るように、初期の段階で型稽古から入ることは必要であるとも認識しています。

まず2級という熟練レベルのキャリアコンサルタントに求められているあり方、スキルとは何かを理解し、面談の全体構造を知ること、その上で相談者の支援のためにいま何が必要か、現在の段階でどう関わればよいのかを、マニュアル通りに進めるのではなく、自分で考えて柔軟に面談を進められるようになる、そんなところを目指しています。

4/3の2級試験ガイダンス勉強会では、この件に関する事柄や、合格された方から頂いたレポートなども交え、お話しさせていただく予定です。初受検のかたも再チャレンジの方もご参加をお待ちしております。


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第28回【キャリアコンサルティング2級検定】対策勉強会 - 0

4月3日(日) 20:00〜22:30

https://kokc.jp/e/cc00c02363b18aeb2bd957be8994b770/


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